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2019年1月12日 (土)

第139回:100年前のイギリス領インドを舞台に繰り広げられる、少女たちの友情と冒険を描いた傑作青春エンタメ活劇!『カーリー』(高殿円)

「第二次世界大戦前夜、故郷ロンドンを離れ、英国統治下のインドへと渡った14歳のシャーロット。駐在英国人の子女が通うオルガ女学院の寄宿舎で出会ったのは、神秘的な美少女・カーリーガードと個性豊かな仲間たちだった。時代に翻弄されながらも懸命に生きる少女たちの姿を描き、熱狂的なファンを生んだシリーズ第一作」

 

さぁ新年最初の本紹介です! 新しい年の始まりにふさわしいような、スケールがおっきくって、思わずワクワク♪してしまうような作品がいいですね☆

ということで今回チョイスしたのは、100年前のイギリス領インドを舞台に繰り広げられる、少女たちの友情と冒険を描いた青春エンタメ活劇、

『カーリー』(高殿円)シリーズです!

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この作品はもともと2006年にラノベレーベルであるファミ通文庫から全2巻で刊行されたのですが、

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根強い支持のもと2012年・2013年に講談社文庫で復刊をとげ、しかも翌2014年には8年ぶりとなる第3巻が刊行! 続きを待ち望んでいたファンたちを、多いに喜ばせてくれました!

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この物語の舞台になるのは、前述したように1930年代後半のインドです! 当時のインドはイギリスの統治下に置かれ、“英国の王冠にはめ込まれた最大の宝石”とうたわれていました。

そんなインドにおいて、名目上はイギリスから独立権を得ている「藩王国」の一つであるパンダリーコット--「黄金の尖塔の国」と呼ばれるその美しい小都市には、「小さな王国(ステーション)」と呼ばれる英国人保護区があり、本国イギリスから派遣されてきた役人たちとその家族が暮らしていました。

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                   イメージはこんな感じかなぁ??
 

物語はそのパンダリーコットのステーションに、新たに一人の少女がイギリス本国から移住してきたところから幕が開きます。

少女の名はシャーロット=シンクレア。たんぽぽのようなふわふわの金髪に、グリーンティーのような瞳の14歳の女の子です。父のウィリアムはこのパンダリーコットの「大使」なので、この地においてはなかなかのお嬢様ではあるのですが、

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天真爛漫ではあるものの、能天気で夢見がち、要するにそろそろお年頃だと言うのにいつまでも子どもっぽい彼女を心配した義母によって、ステーションの中にある名門女子校「オルガ女学校」へと入学させられてしまいます。

最初は「礼儀礼儀と口やかましい義母から離れての自由で気ままな異国暮らし」そして「夢の女子校&寄宿舎生活」胸時めかせていた彼女ですが、

実はその学校はイギリス役人の子女をいっぱしの淑女(レディ)に教育することを目的にした「花嫁学校」であり、しかもそこで行われている教育は約百年前のヴィクトリア王朝時代の価値観を理想とするような、ひどく時代遅れで窮屈なものでした!(^_^;)

先生たちによる厳しい生活指導や、親の身分が物を言うスクールカーストに、たちまち「ロンドンに帰りたいよぉ」と音を上げそうになるシャーロットでしたが、でも同時に素敵な出会いも待っていました!

異国の地で初めてできた個性豊かな友人たち、丸フレーム眼鏡にお下げ髪が可愛い温厚な少女・ヘンリエッタ(ただし彼女にはとんでもない趣味があります(笑))、世界的なイギリス人服飾デザイナーの養女である日本人の少女ミチル

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でも、何と言っても彼女の心を激しく魅了したのは、寄宿舎のルームメイトになったカーリガード=アリソン(愛称「カーリー」)! インド人の父とイギリス人の母を持つ彼女は、年齢はシャーロットより一つ年下ですが、スラリと背が高く、長い黒髪にオニキスのような瞳を持つ神秘的な美少女です。

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そんな素敵な親友たちに囲まれることで、イヤだったこの学校での生活にも段々となじんでいくシャーロット--物語の前半は、そんな仲間たちとの友情と青春の日々がイキイキと描かれているのですが、

ところが物語は中盤から大きく動き出します! あるささいなすれ違いにより、カーリーと初めてのけんかをしてしまったシャーロット。そんな失意のどん底にあった彼女ですが、

更にある出来事をきっかけにして、何と「インド独立」をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれてしまうのです!Σ(・ω・) 

ここからは前半とは一転して、まるでスパイアクション物みたいな展開の連続で(何せ「007」で有名なMⅠ6(英国諜報部)も出てくるし)、手に汗握ること間違い無し! 果たして、シャーロットは絶体絶命のピンチを脱することができるのか!? 

そしてそんな彼女を窮地から救うべく活躍する後半のキーマンが、パンダリーコットの王様(マハラジャ)の王子であるアムリーシュ殿下というキャラなのですが、でもこのアムリーシュ殿下、物凄い美少年なんですが、初めて会った時にシャーロットが思わず驚いてしまったたぐらいカーリーにそっくりなんですよね! 

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果たしてこのアムリーシュ殿下とカーリーの関係は??というのも作品の謎の一つではあるのですが、まぁそれはさておき(笑)カッコいい殿下の活躍にも是非期待してもらえればと思います!

 

……という感じで、作者である高殿円(たかどのまどか)さんが後書きの中で、

懐かしの「ハウス世界名作劇場」のようなロマンあふれる物語を読みたい!(なお、作中にも書かれていますが、この作品は有名な『小公女セーラ』に大きく影響を受けています)

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いやそれだけではなく、『007』のようなスパイ小説を読みたい! 乙女だもん、王子様は出したい! 女子校もいい、そこでとんでもない大はったりをきかせてみたい!と、「そんなふうに、自分の中のわがままな子どものために書いた作品」というぐらい、

ホント色んな面白さがてんこ盛りにされた、終始わくわく♪できる大変贅沢なエンタメ作品だと思います! 女の子はもちろん、男子にもぜひ読んでみて欲しいですね☆ 

しかも続きとなる第2巻では、これまた個性的なインドの王女様が転入してきて、更に学園生活はにぎやかなものになりますし(そしてもちろん大冒険も!)、

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講談社文庫版1巻に収録されている「恋と寄宿舎とガイ・フォークス・デイ」は、オルガ女学院の寄宿舎を舞台に生徒達が巻き起こす大騒動を描いた、とても楽しい番外編です。こちらもぜひぜひお楽しみあれ♪

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          「ガイ・フォークス・デイ」はイギリスの伝統的なお祭り☆

 

なお、作者の高殿円さんですが、もともとはファンタジー世界を舞台とする女の子向けライトノベルでデビュー、次々と人気シリーズを発表した後、

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男の子向けライトノベルや、漫画の原作なども手がけ(『魔界王子』はアニメにもなりました!)、

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近年は一般向けの小説でも活躍されています! 代表作『トッカン』はドラマにもなりましたし、『メサイア』シリーズはコミカライズに加え、映画や舞台にもなった人気作ですので、知っているという人もいるかも??

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またその他にも、戦国時代の井伊家を描いた歴史小説や(大河で『女城主直虎』がやっていた時には、文庫版(右)も出て関連書籍として話題になりました)、

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シャーロック・ホームズとワトソンのコンビを女性にして(!)新しく再構築した『シャーリー・ホームズ』など幅広いジャンルで活躍されています!

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とにかく面白そうな本をたくさん出されていますので、ぜひこの機会にあわせて手にとってもらえればと思いますね! 個人的には、最新作の『戒名探偵卒塔婆くん』にめっちゃ興味をひかれます(笑)文庫になったらぜひ読まねば!

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PS

最後にちょっと余談ですが、この作品のタイトルである「カーリー」は、ヒンドゥー教の戦いの女神で、「血と殺戮を好む」というなかなか物騒な女神様なのですが、

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この女神様が絵に描かれる時はたいてい下に男の人(ちなみに彼女の夫である破壊の神シヴァ)を踏んづけていて、なんでそんなことになっているのかというと、

「勝利に酔ったカーリーが踊り始めると、そのあまりの激しさに大地が粉々に砕けそうだったので、シヴァ神がその足元に横たわり、その衝撃を弱めなければならなかった」からだそうです(笑)そうか、さすが偉いなシヴァ神! 単に凶暴な奥さんからDV受けてるのかと思ってた!w

あと、なんで彼女が舌を出してるのかというと、別にいっつも出してるとか、怒り狂ってるからとかじゃなくて、「あ、踏んじゃった、ごめ~ん☆」的な感じなんだって!(笑)見た目はおっかないけど(生首持ってるし)意外とお茶目だな、カーリー女神!w

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